カフェ雑感 vol.6

長かった暑い夏も過ぎ、10月になって、ようやく一息つけるさわやかな空気に変わってきました。ただ、日中の陽射しは相変わらず強く、時に早歩きをすると汗ばむほどの陽気も続いています。(今日は台風が近づき、一転してすっかり雨模様ですが。)カフェの前を往来する人の数も段々回復してきました。

先日、関内にある旧三井物産倉庫の解体情報を受けての保存要請に合わせて、カフェと2階ギャラリーを使って緊急に催された日本全国の蔵写真展の最終日に、利用者数21人という、これまでの新記録も生まれました。平日、2,3人が多い中飛び抜けた数字で、担当スタッフはさぞ大変だったと思います。展覧会自体、急に決まり、中身も地味で心配しましたが、意外とコンスタンスに来場者もあり、そのままカフェを利用されることも多く、やはり、イベントの力はあなどれません。

 

さて、今年6月に惜しまれつつ最終回を迎えた、高宮眞介連続講義の第2弾がほぼ決定しました。前回の雑感でもふれましたが、連続講義の最後、番外に取り上げた日本建築編のあとの飲み会で、明治以降の日本近代建築史を観ると、西洋の様式を直輸入し偏重する余り、それまでの日本建築の系譜は傍に追いやられ、あるいは無視されて、本来論じ継承する対象から外され、ないがしろにされてきた、この日本的なるものが、渦中で近代建築を生み出してきた建築家にどのように受け入れられ、あるいは排除されてきたのか、そのような視点で明治以降の建築家を取り上げ、時代性の中に検証したら面白いのではないか、と盛り上がりました。その後、少し本気で取り組んでみようと、高宮さんにスイッチが入った様子をみて、僕はシメシメとうれしく思っていました。

高宮さんと話すなかで、日本近代建築史であれば、元同僚である日大の大川教授に一肌脱いでいただき、一緒にすすめたい、と具体的なイメージも結ばれ、先日、当の大川教授ご本人を交え、再び居酒屋で盛り上がりつつ、基本的な講義概要メモも作られました。

すでに大まかな講義内容が大学講義レジュメとしてあった西洋近代建築史に比べ、内容の組み立てそのものを連続講義に合わせて作らなければならないことから、講義を2ヶ月に1回、全体を6~7回とし、期間は約1年。初回を12月6日(土曜日)、以降偶数月第1土曜日に決定しました。時間は18:00で変わりません。

受講者は限定30人、受講料は3~4万円、内容がコアなので若干値上げをしてハードルを上げます。学生、建築家、一般人、老若男女、関係ありません。興味ある方平等です。すでに準備に入りましたが、受講者募集は11月中旬になる予定です。各回のテーマ、取り上げる建築家もその時に発表いたします。やはり、前回同様ポスターをつくり、講義録を本にまとめたいと考えています。

 

建築家が、日本近代建築史を論じることはそうそうありません。しかも今回は、全体のガイド役に日本有数の建築史家である大川三雄教授というエキスパートがサポートされます。また、国内ということもあり、講義の合間に実際の建築をみるツアーなども企画されるかもしれません。

全体の概要が、もうまもなくカフェHPに告知されます。乞うご期待ください。

 

2014.10.5
飯田善彦

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